靴にまつわる伝統と技術。そこに日本の靴製造を支え続けたマニュファクチャーの力が加わって生み出されるカイロンは、いつまでも履き続けられる一足に。従来のカテゴリーにとらわれない新しい価値のメイドインジャパン。カイロンは、オーダー会での受注生産となっています。

日本で暮らし
作ることで生まれる
新しい価値

story

国内外問わず、技術はさまざま生まれ、伝わり、産業となります
blueoverは、日本で生活・生産するなかで生まれる新たな価値を考えます

blueoverの製造をお願いしているファクトリーとの信頼関係が育まれていくなかで、ファクトリーがもつ高いスキルをより十分に表現できる場を創り出したい。
そういう思いを出発点に、カイロンは生まれました。
日本のファクトリーのもつ高い技術力は、メーカーの都合などから本来の力が活かされ難い状況にあります。
その枷(かせ)が取り払われて生み出される、最高の技術と素材を使った靴をファクトリーとともに作る。
カイロンは、そんな想いとこだわりが詰まったプロダクトです。
そのこだわりは多岐にわたります。
古来からの伝統的な製法を用いてなめした革を採用。その堅牢な革を活かすため国内でも数少ない、グッドイヤーウェルト製法を行える工場でカイロンは仕上げられています。
オンとオフどちらにも対応ができるその姿は、いつの時代でも映える普遍的な美しさを備えています。
しかし、シンプルなように見えて、試作を重ねることでしか見えてこないバランスの調整や、デザイン的な作為のない職人の感覚によって生み出される高いディテールの積み重ねは、無駄のない道具としての本質的な強さを持ちます。
近年、市場にはさまざまにモノがあふれ、価値も多様化しています。そんなさまざまな価値の中心におくべきは、モノがもつ明確な存在理由だと思います。
blueoverはデザイナーズブランドでも、とびきり安価なブランドでもありません。けれど、創意と技術に対する敬意をもって、受け継がれてきた製靴技術と文化を現代に昇華させることで生まれた靴は、道具としてどこにも負けない価値があるものだと考えています。
日本にはそうしたモノの持つ価値を活かす力がまだまだ埋もれていると感じています。
だから、blueoverはモノを作り続けていきます。
それは、作り続けることには理由があり、そこに新しい価値が生まれると思うからです。

継承される技術
残すべき伝統
機械とヒトの手

manufacture

靴作りという分業化された生産工程は、それぞれ職人の手により受け継がれた伝統と優れた技術をもって続けられています。
衰退し、技術や場所がなくなってしまわないように、あたらな価値を見つける。blueoverにはそんな思いもあります。
1
ラスト(木型)とデザイン
靴の骨格といえる最も重要なラスト。日本人の足の形に合わせ、革靴の文脈を取り入れながらトップラインの美しさやノーズの長さ、履き心地や足入れ感を設計。その設計にふさわしい靴の姿、パターンを探りだします。
2
なめし
皮が革へとうまれかわる「なめし」工程。今回は、国内でも数件しか残っていないピット槽なめしを採用しました。タンニンを濃度差ごとにピット槽で分け、段階的に皮を浸けることで、無理なくタンニンを浸透させるこの製法は、きめの細やかな革の質感と堅牢性を生みだし、ただ古く手間のかかるというだけでない、素材を活かす大きな利点があります。
ピット製法でなめした革にたいして、グレージングという表面仕上げ作業を行います。円筒状のガラスの塊が高速で前後し、革の表面を均しながらツヤと質感を出します。
熱プレスや薬品などを塗布してツヤをだすことが多いなか、カイロンに使用されるこの革は多脂革と呼ばれるもので、摩擦のみで自然とツヤを出すことができます。そのため革の表面をよく見ると、ガラスの塊が通った跡が残っています。薬品を使用したグレージングとは違い、そうしたツヤや風合いは、消えてしまうことはありません。
3
裁断・縫製
革はパターンごとに裁断されて、縫製を行う工場へと送られます。1点ずつバラバラのパーツは、職人の手によりミシンで縫いつけられて、徐々に靴らしい形になっていきます。
4
ソール作成
カイロンのソールは、ソール専門の工場で職人の手により一つずつ削り出され、貼り合わせられた加工底です。歩行に適した硬度設計のEVAと、vibram社製の軽量でクッション性に優れたモアフレックスソールを採用しており、革靴の姿をしながらも履き心地は軽やかです。
5
底付け(グッドイヤーウェルト)
縫製されたアッパー部分をラストに沿わせて引っ張る「吊り込み」を行い、高級革靴に見られる「グッドイヤーウェルト製法」でカイロンは組み立てられます。細革(ウェルト)をアッパーの周囲に取り付け、その細革とソールとを縫い合わせる製法で、堅牢性やソールの張替えやすさがあり、長く使い続けていただける作り方です。
クッション性を持たせる中底と本底の間の詰め物には、通常は手間のかからないフェルトやシート状のコルクを敷き詰めますが、カイロンでは松ヤニと油を配合した「ねりコルク」を敷き詰めるという、手間はかかりますが、製法本来の作り方を選んでいます。中底の革は硬さを持つ「ベンズ」という部位を使用。この革は時間をかけてゆっくりと沈み込み、敷き詰めたねりコルクとともに持ち主の足の形を作っていきます。
長年履き続けることにより、他には変えられない装着感と愛着を得ることができるカイロン。
手間のかかる製法や素材は、付加価値だけでない、長期間の使用に耐え得るために必要な条件でした。

道具が
生活の中で
活きるとき

product

生活という日常のなかで、道具は活用されてこそ意味をなします。
Caironはビジネス用途の品格とともに、休日にも活用出来る、履き心地の軽やかさを持っています。
Caironの詳細画像

spec

color: camel / black / choco
size(cm): 25.0 / 26.0 / 27.0 / 28.0
production: 革:姫路 / 縫製・底付け:奈良
ソール:神戸
price: ¥55,000(税抜)[¥59,400(税込)]
甲 革:フルタンニンレザー(ステア)
裏 革:ホースレザー
中 敷:ホースレザー
中 底:ベンズ
ミッドソール:EVA
アウトソール:vibram社MORFLEX

styling