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トークイベントも開催!調和するニットyatoポップアップ


写真・山根晋

暮れゆく秋、いかがお過ごしですか。

11月22日(土)から11月24日(月・祝)までの3日間、日本の繊維工場を次世代につなぐニットブランド〈yato(ヤト)〉のポップアップを開催いたします。

単なる「服」という言葉ではくくりきれない、深い哲学と真摯なものづくりが息づく〈yato〉のニットウェアが、今年もこの大阪にやってきます。

この貴重な機会に、〈yato〉が追求する「シンプルでありながら奥深い自然との調和」と、「日本のものづくりを未来に繋ぐ」という情熱の結晶を、皆さまにご紹介したいと思います。

 

田んぼに学んだ、自然との調和

ブランド名である〈yato〉は、デザイナーの渋谷渉氏がかつて都市での暮らしと並行し、週末に通い続けていた神奈川県葉山の「谷戸(やと)」という地形にある田んぼに由来します。そこは、無肥料・無農薬で25年以上にわたり米づくりが続けられ、人が自然と適切に関わることで豊かな恵みをもたらす、特別な場所でした。

冬至の日から始まる米づくりの巡りの中で学んだのは、欲を出さず、目に見えないものと調和し、活かすという日本人的なあり方。〈yato〉のニットは、そのシンプルさの裏に、自然界の摂理や、伝統的な日本の美意識に通じる「調和」の精神を宿しています。2022年3月に新潟の里山へ移住し、自給自足的な暮らしを営む渋谷氏の生き様そのものが、ブランドの根幹を成しているのです。

 

違和感をクリアし、日本の技術を未来へ

デザイナーの渋谷氏は、ニット業界の裏方として10年以上の経験を持ち、ウルグアイの羊毛牧場から国内の紡績、染色、編立工場に至るまで、すべての工程で職人と共に働き、技術を磨いてきました。

その中で感じたのは、現代のファッションビジネスにおける数々の「違和感」。電話やメールだけで完結する企画、着用試験を行わない品質、セールを前提とした価格設定や工場への不当な低利益などです。

〈yato〉のものづくりは、これらの違和感を徹底的にクリアすることから始まります。

300日以上の着用試験

製品化までに300日以上素肌で連続着用する独自の試験を徹底しました。カシミヤセーター最大の弱点である毛玉(ピリング)に対し、軽さ、柔らかさ、暖かさの特性を両立させることに挑戦。その結果、ほとんど毛玉のない完成形に到達しています。

工場への適正な利益還元

発注時期を繁忙期から閑散期にずらし、正規価格での生産と即時引き取りを行うことで、工場に安定した利益を還元。定番品の生産にすることで、毎シーズンの新作作成にかかる労力や目に見えないコスト削減にも貢献しています。

手の届く価格帯での提供

最高品質の原料を使いながらも、流通コストを抑え、着る人と工場を直接つなぐことで、ラグジュアリーブランドのような高価格になるのを避け、日常着として手の届く価格を実現しています。

 

ついに完成、型崩れしないニットパンツ

今回のポップアップで特に注目していただきたいのが、数年前から企画され、過去のイベントでもサンプルの展示はあったものの、生産の困難さから販売に至っていなかったニットパンツです。

型崩れしやすく、1年でパジャマのようになってしまうという従来のニットパンツのデメリットを、糸の撚りや編み組織の開発で解消しました。ハードな着用試験を経ても毛玉ができず、洗いやスチームアイロンで元の形に復元できる驚くべき耐久性を実現。ニットならではの伸縮性、軽さ、暖かさを兼ね備えながら、一見ニットパンツに見えないほどしっかりとした仕立てです。

このパンツに使用されているウルグアイウールは、平均繊度15.5μという、極めて希少な極細繊維です。高級スーツや高級セーターに使われる「スーパーエクストラファインメリノ」が16.5〜17.5μmであることと比較しても、その繊細さはカシミヤに匹敵します。素肌に当たってもチクチクせず、独特のとろみのある柔らかさを実現しています。この原料の源流を遡るため、デザイナーはウルグアイの羊毛牧場に1ヶ月間滞在し、自ら働いています。

なお、南米ウルグアイの羊毛牧場での活動は渋谷氏のブログに、これまでの活動は「D&DEPARTMENT」や「ほぼ日」の過去のインタビュー記事にまとめられています。ご興味のある方は、ぜひそちらもご覧ください。

ウルグアイ牧場滞在記はこちら

D&Dインタビュー記事はこちら

ほぼ日インタビュー記事はこちら

 

10年後も古く感じない、無個性のデザイン

〈yato〉が目指すのは、できる限り装飾性を排した、「10年後も古く感じない形」です。無個性にデザインされた服が、着る人それぞれの個性や魅力を引き出す。これこそが、〈yato〉の考える真のミニマリズムであり、奥深いデザインの力です。

さらに、機能性を損なわない範囲で、無縫製の仕立てを追求しています。縫い目のない、身体を包み込むような柔らかさと着心地は、素肌に着用することを推奨するブランドの自信の表れです。また、スヌードやハラマキにも、先述のニットパンツと同じ極細のウルグアイウールを使用。チクチク感が苦手な方にも安心して着用いただけるよう、素肌着用時の心地よさを徹底的に追求しています。

 

参加無料・予約制トークイベントも開催

今回のポップアップでは、特別企画としてデザイナー渋谷渉氏によるトークイベントを開催します。

テーマは、渋谷氏が里山での自給自足的な暮らしの中で培ってきた哲学そのものである「衣食住」。ニットづくりにかける想いはもちろん、豊かな自然との調和を軸としたライフスタイルや、日々の暮らしの中で見出した「食」や「住」に対する考え方まで、深くお話しいただきます。

本イベントは参加無料で、予約制・定員15名の限定企画です。デザイナーとの交流の時間も設けますので、よりブランドへの理解を深め、自身のライフスタイルを見つめ直す貴重な機会にしていただけたら幸いです。ご予約は、下記の専用の予約フォームよりお申し込みください。

ご予約はこちら


structで響き合う日本のものづくり

当店structは、国産スニーカー〈blueover〉や国産バッグ〈WONDER BAGGAGE〉の直営店として、「日本のものづくり」を深く追求しています。この共通の情熱を持つ両ブランドの響き合いを、ぜひ会場で体感していただけるかと思います。

トークイベント開催日を含む期間中、デザイナーの渋谷氏が終日在店される予定です。300日着用試験から得た知見、ウルグアイの牧場での貴重な経験、そして日本の工場への熱い想い。カタログには載らない、ものづくりの源流にあるストーリーを、ぜひ直接、デザイナーから聞いてみてください。

「本当に良いもの」を「日常着として手の届く価格」で。最高品質の原料、丁寧なものづくり、そして着る人のことを第一に考えた哲学が詰まった〈yato〉のニットは、あなたの冬のワードローブを、静かに、そして豊かに変えてくれるはずです。

この特別な3日間を、どうぞお見逃しなく。

 

INFORMATION

yato POP-UP at struct

会期:2025年11月22日(土)〜 11月24日(月・祝)

時間:12:00〜19:00

場所:struct(大阪市西区)

※期間中はデザイナーが在店いたします。

 

yato トークイベント

日時:11月23日(日)11:00〜(約1時間)

テーマ:「衣食住」

形式:参加無料・予約制(定員15名)

予約フォームURL:https://forms.gle/kk24nisbUAgazxzt7

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