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design exploration

デザイン探究録

#01 |torinoko 白鳥氏|YOT WATCH デザイナー

1129日(金)〜1215日(日)の期間、再利用されたおもちゃから作られたカラフルな腕時計〈YOT WATCH(ヨットウォッチ)〉のポップアップイベントを開催いたします。

今回の開催を記念し、〈YOT WATCH〉のデザインを手がけた「株式会社torinoko(トリノコ)」の取締役であり、ディレクター/デザイナーの白鳥裕之氏にインタビューを行いました。廃棄されるおもちゃに新たな命を吹き込むデザインの秘話や、torinokoのデザイン哲学について深く掘り下げています。カタログスペックからは見えない新たな魅力を掘り下げたいと思います。

ぜひご覧ください。


デザイナー紹介

取締役 ディレクター・デザイナー

torinoko store 店主

白鳥裕之(Shiratori Hiroyuki)

多摩美術大学(生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻)卒業後、ドイツ留学を経て、株式会社 良品計画にて、主に無印良品の家電や食器の デザイン、商品企画を担当。現在は、樹脂、金属、ガラス、木、紙など精密機器から手工芸品まで幅広く製品デザインを行なっている。

昭和女子大学 非常勤講師(2022年〜)

​武蔵野美術大学 非常勤講師(2024年〜)

 

 インタビュアー

糸目(Itome)

スニーカーブランドblueoverを展開する株式会社BATONのニューカマー。6年間デザインを学び、デザインに悩む25歳。
 

 

デザインのスタンス。「見つめて見つけるものづくり」

<糸目>
以前勤められていた株式会社良品計画では商品企画をご担当されていたとのことですが、主にどのようなもののデザインをされていたのでしょうか?

<白鳥>
良品計画時代ですが、簡単に言うと、電気が通っているものは全て担当していました。お店に並んでいる時計、それから扇風機、洗濯機など、ありとあらゆる家電製品ですね。担当は当時一人(あるいはごく少人数の時期もありましたが)だいたい10年ほど担当していました。そこでデザイナーとして働いていて、当時の先輩が、今一緒にやっている社長の小山です。

<糸目>
先輩と後輩という関係だったんですね。てっきり同期同士のような関係だと想像していたので意外です。

<白鳥>
当初、良品計画にはアルバイト入社でしたし、torinokoは良品計画にいた頃からユニットとして活動していたので、今も上下関係はあまり変わっていない部分もあります。

<糸目>
トリノコさんはデザインスタンスとして「見つめて見つけるものづくり」をテーマにされていますが、良品計画が掲げている「人と自然の望ましい関係」や「豊かな人間社会」といった部分に通ずるものがあるように感じます。
「見つめて見つけるものづくり」について詳しく伺いたいです。

<白鳥>
そうですね。良品計画で働いていた経験が大きく影響しています。「見つめる」というのは、商品開発においてたくさんの気づきを得たいという思いと、その気づきから新しいヒントを得て、面白い商品開発につなげたいという思いがありました。ものだけでなく、作家さんの制作現場や工場にも足を運ぶ機会があり、そこでも面白い発見がありました。素材も作り方も面白く、もちろん作られているものも素晴らしいのですが、そこから私たちの視点で新しいものづくりができたらいいなと考えていました。
大量生産の現場と、一日数個しか作れない職人さんのものづくり、両極端なものを見てきた中で、同じものづくりといっても全く同じではないですし、同じ話をしても当てはまらない部分があります。大きな会社で働いていると、ついつい少量生産の方々に大量生産のような要求をしてしまいがちです。もちろんコスト面も関わってくるので、誰も得をしない、誰も喜ばない、歪みが生じてしまうことがあります。
それぞれのものづくりの仕方、考え方があるので、それぞれにふさわしい形があるはずだと、商品開発をする中で感じてきました。そして、そこに対して新しいことや面白い要素を注入し、私たちなりに作っていけたらと考えています。

MUJI 良品計画「公園の時計・ミニ ホワイト」

点と点を繋ぐ

<糸目>
弊社も少量生産を行っているので、大企業と小規模企業、工場もですが。生産やコストへの考えの違いは確かに感じています。それぞれに適したものづくりのあり方があると思いますが、その判断基準はそれぞれの視点でも違うと思います。生産サイドであれば収益性であったり、片や消費者としては安く購入したい…といったように。
私はこの会社(blueover)に勤め始めてから、消費側、製造側、販売側のそれぞれの側面が見えてくるようになりました。全員が納得する形の実現は難しいのでは?と感じています。どういった基準でヨシとしているのか気になります。

<白鳥>
そうですね。全てを叶えようとすると無理が生じるので、何をやらなければいけないのか、しっかり焦点を見定めることが重要です。それぞれが求めているものを明確化していくことが大切だと思います。
最近、武蔵野美術大学で授業をしている中で、一緒に関わった先生方と「問題を小さくしましょう」という話をしていました。「世界を変えましょう」では、結局何も解決していないことが多いですよね。まずは、問題を小さくしていき、人々が何を求めているのか、何をやらなければいけないのかを絞って解決していくことが大切だと考えています。生産者であればこれを叶えてあげればいい、収益、つまり売上という話もあるかもしれません。お客様、消費者としては安くて使いやすいものがいいと思っているでしょう。その辺りをうまくマッチングさせていくことが大切です。ケースバイケースなので、一概には言えませんが。個人的には、文脈を拾って点と点を繋いでいく作業が好きです。工場やメーカーが持っている資源とお客様を繋ぐ線を引くときに、どういう要素を足せばいいのか、どうすれば喜んでくれるのか、楽しんでくれるのかを想像しながら繋いでいく作業が好きです。

 

ものを介したコミュニケーション

<糸目>
「点と点を繋ぐ」というお話ですが、デザインを狭義的(視覚的・物理的な形状や意匠の設計)か広義的(問題解決や計画立案のためのプロセス)と捉えているのでしょうか?

<白鳥>
私は後者だと考えています。

<糸目>
点と点を繋ぐために介する媒体はプロダクト(製品)なのでしょうか?それともコミュニケーションなど違うパターンもあるのでしょうか?

<白鳥>
得意なジャンルはプロダクトなので、どうしても「プロダクト(製品)」が中心になってくるので、そこが軸にはなりますね。デザイナーが奇抜なプロダクトを作って展示会に出展するというパターンも多いと思いますが、面白いものはできるけれど、結局売れずに終わってしまうことが多いような気がしています。僕たちは最終的には売れるものを作るのが目的ではありますが、そうではなく、例えば社内で実際に使ってみて、それに対して「いいね、そうだよね」という賛同を得てからお披露目していくというプロセスを試しています。先にプロダクトがあるのですが、売るだけでなく、まずは、自分たちが使う環境を整えるのもいいと思っています。自ずと良いものは広まっていくと信じている部分もあります。BtoBの会社はなかなかデザイナーと関わる機会が少ないので、急にデザイナーが来て図面を渡されても困るということがよくあります。「そもそも私たちと仕事をするとはどういうことか」を知ってもらう目的もあって、あえてそのようなことをしています。そういったコミュニケーションのあり方、関わり方もあると考えています。

<糸目>
今の話の流れで言うと、行政が工場とデザイナーをマッチングさせて、イベントに出展するという流れがある種トレンドになっています。それが良いか悪いかはわかりません。ただ、白鳥さんも言われているように、その取り組みに課題がないわけではありません。やり方を知ってもらうという点で、製造現場の人たちはデザインをよく理解していないことが多いです。その中で、トリノコさんのスタンス、「見つめて’’問題点を’’見つける」というのは地味で派手さがないように思いますが、理解してもらうにはコスト、労力がかかると思います。極端な話、マーケットで売れそうなデザインのものを作ればいいわけですが、あえてそうしないのは、その行為が正しいと思っていて、長い目で見ればそれが本来のデザインの姿だと伝えたいからだと私は受け取りました。

<白鳥>
そうですね。結局、自分たちが使うものを作る場合、自分が使いたくないものを作るのは嫌ですし、例えば親にあげても理解されなかったり、「そんなのいらない」と言われたりするのも嫌です。そういうところがベースにあります。もともと人の生活に身近なものづくりをしていたこと、そして工場の話にも繋がるのですが、自分事として、身をもって体験できるようなプロダクトを作りたいと考えています。まずは工場の人たちに「こういうことなんだよ」と分かってもらう、遠回りかもしれませんが、そこからじわじわと「デザインでこういう風に変わるんだ、大事なんだ」と身をもって体験してもらうことが大切だと考えています。

<糸目>
つまり、作っている人に体験してもらうということですね。言葉で説明するのではなく、ものを介して「こういうことだったのか」と理解してもらう状態を作ることですね。

<白鳥>
やらされる仕事はつまらないですよね。上司から言われた仕事が面白くない、やりたくないというのは気が乗りません。本当に好きなこと、例えば子供は好きなことをやめなさいと言われるまでずっとやっていますよね。好きなことは手が動いてしまうものなので、僕たちと関わることでそういう風に持っていけたらと思っています。

 

YOT WATCH


YOT WATCH「 40mmモデル(上)、Kidsモデル(中)、32mmモデル(下)
<糸目>
私たち自身も等身大からの延長線上にある仕事。自分たちが描く、より良い状態(社会)を提示していきたいと考えています。そういった点からも、トリノコさんのデザインスタンスにはとても共感します。 YOT WATCHもそのスタンスに繋がっているのだと思いますが…どのような点を意識して作られたのでしょうか?
<白鳥>
そうですね。子どもにもつけやすい。ちょうど娘が5歳なのですが、子どもにつけさせたい、一緒に休みの日にお出かけしたい、そんな日常を思い浮かべながらデザインしました。「かっこいいでしょう」だけでなく、世界観を感じながらデザインしています。

<糸目>
YOT WATCHは廃棄された「おもちゃ」のリサイクルから生み出された特徴的な樹脂製のケースですが、樹脂製だと色々な可能性があったと想像しますが、「おもちゃ」からどういったキーワードやコンセプトがあって時計になったのでしょうか?

<白鳥>
おもちゃで使用される、樹脂の特性にこだわっています。樹脂はとても良い魅力的な素材でリサイクルできるというだけでなく、実はたくさんの種類があります。一つの製品でも使われる部分によって素材が違うんですが、今回使っているABS樹脂は汎用性があり、強度もあります。YOT WATCHは表面加工にもこだわっていて、文字盤のテクスチャを変えたり、同じ樹脂でも見え方を変えたりと、味付けの部分で自由度があります。木だと加工でやらなければいけないところを、樹脂なら一つの型でできてしまう。10年間家電製品を作っていたその経験を活かして作りました。

YOT WATCH「32mm各色」

<糸目>
YOTWATCHの色味についてですが、文字盤に発色の良いカラーを採用するのも想像しやすいと思いますが、あえてバンドに色をつけて文字盤は少し落ち着いたカラーリングを採用したのはなぜでしょうか?

<白鳥>
最初の段階でベルトを交換できるようにしたいと考えていました。時計本体に色をつけてしまうと、ベルトとの色の組み合わせが難しくなってしまうので、本体はシンプルにしてベルトで遊べるようにしました。

<糸目>
豊富なベルトの組み合わせも、YOT WATCHを印象付けるアイコニックな存在ですね。ちなみに、カラフルなイメージのおもちゃですが樹脂は色が混ざると黒に近くなのでしょうか?

<白鳥>
YOT WATCHシリーズのカーキカラーは、ほとんどリサイクル樹脂の色そのままなんです。意図せずいい色が出たので、そのまま活かしたいと思いました。黒、グレー、カーキが時計本体のベースの色になっています。カーキ色は着色をしていない素地の色です。

<糸目>
回収したおもちゃによって色のブレもあると思いますが、それも許容しているのでしょうか?

<白鳥>
毎回微妙に変わる可能性もありますが、それはそれで面白いと思っています。リサイクルと説明しやすいですし、「顔料を入れて調整しています」というのも微妙なので、「入れていません」でいいと思っています。黒と明るいグレーは顔料を混ぜて着色しています。

<糸目>
なるほど、着色しているものもあるのですね。着色するとリサイクルの割合が下がるイメージですが…。

<白鳥>
とあるリサイクルトレーだと、リサイクル樹脂の割合は調節されています。なので、樹脂の色だけで作ろうとするとYOT WATCHのカーキ色になります。

<糸目>
確かに、深みのあるカーキ色では食べ物の印象も替わり変わりますよね。あえて配合率を下げて発色の良い色にしているんですね。再生すると色が濁りそうですが、鮮やかな色ができるんですね。着色料以外にも、プラスチック素材を限定することで物性を安定させることが出来るのでしょうか?

<白鳥>
樹脂といっても様々な素材があるので、できるだけ素材を限定したいと思っています。バラバラに粉砕する過程で素材ごとに分ける技術もありますが、できるだけ混ざらないように、純度を上げることを考えると特定の樹脂を集めた方が安定して再生しやすいです。

<糸目>
なるほど。素材の特性も考慮して生まれたYOT WATCHは、単なる腕時計という枠を超えて、循環型社会への一歩を感じさせますね。ストーリーがあることで子どもたちにとっても、親しみやすい。例えば時計以外にもどんなプロダクトの可能性があったのでしょうか?

<白鳥>
最初は文房具も考えていました。小学校に上がるタイミングでプレゼントしたり、学校で使えるものになったらいいなという話をしていました。

<糸目>
時計だと小学生で時間を学ぶ事にもつながりますね。

<白鳥>
YOT WATCHはつながりが見えるプロダクトだと感じています。「時計を作りました」「リサイクルしました」というだけでなく、それぞれが求めているものが繋がっていくという話だと思います。

<糸目>
素晴らしいですね。グッドストーリーです。

YOT WATCH「40mm Khaki / Khaki」

郷土玩具とワークショップ

<糸目>
少し脱線しますが、会社概要にある「デザイン商社」という言葉が気になっていました。デザイン事務所、デザインスタジオなど他の言葉もあるのに、なぜ「デザイン商社」なのでしょうか?

<白鳥>
小山社長が「商社が良くないか?」と言っていたのがきっかけです。「デザイン商社」はあまり聞かないですよね。誰もやっていないから良くない?と言っていて、「確かに聞いたことがないからいいかも」というノリで決まりました。torinoko storeでは郷土玩具を仕入れて販売しています。お店機能は商社とまでは言えませんが、会社同士を繋いだりすることもあるので、商社と名乗ってもいいかもしれないという話になりました。純粋にデザインだけをしているわけでもないので、デザイン事務所だと少し狭い。もう少し広く表現したい時に「デザイン商社」かなと。

<糸目>
なるほど。私見ですが、デザイナーには、セルフマネジメントを積極的に行うデザイナーと、メディア露出を控える裏方的なデザイナーのパターンがあるように思っているのですが、トリノコさんの立ち位置はいかがでしょうか。

<白鳥>
後者です(笑)。製品が先に輝いてくれる方がいいと思っています。後から私たちが続いていけばいいかなと。「この商品知っている」となるのが理想です。

<糸目>
まだ認知度が低いということでしょうか?

<白鳥>
私たちの宣伝が弱いというか…。

<糸目>
ですがトリノコさんが手がけた張子は以前から見たことがありました。郷土玩具をやろうと言い出した背景は?

<白鳥>
小山が良品計画で正月のプロモーションとして「福缶」を作り始めたのがきっかけです。当時、ブルータスなどで取り上げられたり、少し郷土玩具ブームのようなものがあったので、「こういう世界もいいよね」という話になり東北の震災の支援と合わせて始まりました。小山がやっているのを横目で見ていて、一緒に参加させてもらうことになりました。

<糸目>
現在torinoko storeで扱っている一部の張子ですが、torinokoオリジナルのものや構造が面白いと思いました。

<白鳥>
最近発売されたばかりの恐竜の張子はオリジナルで作っています。 張子は基本的に中が空洞で、外側に紙を貼っているだけです。型に紙を貼って、割って型を取り出すのですが、結構面倒です。手間も時間もかかります。torinoko storeの一部の張子は奈良の就労支援施設、グッジョブ!センター香芝さんで作ってもらっているのですが、できるだけ簡単に作れる仕組みとして、3Dプリンターで作った型に紙を貼り付けるという作り方をしています。これは私たちが考えた方法ではなく、もともとそういうものを作っている人たちがいて、昔から仲が良いので一緒にやらせてもらっています。

torinoko store「郷竜張子 ニシオギ・トリノコトプス(左)、ニシオギ・トリノコドン(中)、ニシオギ・トリノコサウルス(右)

<糸目>
グッジョブ!センターとはどのように繋がったのですか?

<白鳥>
視覚障害者の方が使う点字の教科書を作っている会社が東京オフィスのすぐ近くにあり、トリノコの結成のきっかけになった仕事である「点字の印刷技術」を使った紙製品を自分たちで作り始めたのがきっかけです。 10年以上前の話ですが、グッジョブ!センター香芝さんでグッドジョブアワードというのをやっていて、全国で障害のある方たちとのものづくりに力を入れていました。そこから「これできますか?」「あれできますか?」と相談して張子を作っています。元から3Dプリンターや3Dスキャナーなど、面白い取り組みをたくさんやっていました。

<糸目>
トリノコさんのインスタグラムをフォローしていると、張子のワークショップをよく開催されている印象があります。いわゆるデザイン事務所はあまりワークショップをしないイメージがあったのですが…。

<白鳥>
もともと好きだったというのもありますが、イベントが好きなのでワークショップを開催しています。様々な人に面白さを直接伝えたい、製品を作るだけでなく、一緒に作ることも楽しんでもらいたいと思っています。

 

これからのtorinoko

torinoko store Nishiogikubo

<糸目>
現在はクライアントワークが多いようですが、今後としては自社製品の販売をメインにするということも可能性があるのでしょうか?

<白鳥>
そうですね。自社製品の販売を増やしていきたいと考えています。東京には事務所兼店舗があるので、そこを活用したいと考えています。それから京都で木製品を作る試みもしているので、それも自分たちで販売していきたいと考えています。あくまで構想段階ですが…

<糸目>
torinoko storeにある木製の家具もその派生ですか?

<白鳥>
そうです。プロダクトでものを介してコミュニケーションを取り、そこで売上を作っていきたいと考えています。

<糸目>
デザイン事務所でも「作って売る」というケースは増えてきていると感じています。大きな流れとして、そういう形がスタンダードになっていくのかなとも思います。

<白鳥>
昔は作って販売するのはハードルが高かったですが、最近は3Dプリンターも良いものが普及していて、個人レベルでも商売が広がっていると感じています。

<糸目>
会社維持のための売上と、やりたいことを続けるための売上では、戦略やスタンスが変わってくると思います。私たち(blueover)は後者です。やりたいことを長く続けるため、生活できるだけの売上を確保したいと行った方向性です。昔はどの会社も右肩上がり成長が正義という風潮でしたが、最近はそうでもなくなってきました。

<白鳥>
私もそういうスタンスの会社と仕事をするのは楽しいと思っています。

<糸目>
私たちは「売上」だけが最優先の価値観とされない仕事がいいと思っています。YOT WATCHからは、トリノコさんのそのスタンスが見えたのだと思います。そして今回お話を伺って、まさにそうだと感じました。 YOT WATCHから始まりましたが、郷土玩具のイベントも一緒にやっていきたいと思っていますので、ご協力いただければと思っています。

<白鳥>
ありがとうございます。今回、YOT WATCHを通じて私たちのスタンスを理解していただけたのは非常に嬉しいです。私たちは、単に「作って売る」だけでなく、プロダクトやものづくりを通して人と人がつながる場を作り出したいと考えています。郷土玩具のイベントもそういった場になればと思っていますし、それが皆さまの心に響くものとなれば本望です。東京の事務所兼店舗も、ただ商品を並べる場所ではなく、人々が訪れて交流し、私たちのものづくりに触れられるような場にしていけたらと。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

 


torinoko store「 大阪張子 虎張子 子トラ」

 

INFORMATION

YOT WATCH ポップアップ at struct 

会期:2024年1129日(金)〜1215日(日) 

時間:12:0019:00 

定休:火曜〜木曜 

場所:struct 

住所:大阪市西区京町堀2-3-4 サンヤマトビル1F

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デザイン探究録

デザインの定義を模索するため、一線で活躍するデザイナーへのインタービューを実施、デザインの認識を強化しつつ、ストラクトやブランドを通じ、幅広く存在するデザインの定義を理解し共有するコンテンツ。