生活と民芸と、時々、PUNKなポップアップ開催
長野県の北東部、明治から昭和にかけて世界に知られる製糸の町として栄えた須坂で、100年近く前から材木業・建築工務店を営む一風変わった材木店「竹内木材株式会社」があります。
なにが変わっているかといいますと、竹内木材株式会社には〈テイク・プロダクト(Take Product)〉というインテリア・デザイン部門があります。
ここまではよくある話なのですが、この〈テイク・プロダクト〉のテーマがちょっとおかしい……。
「生活から民芸ときどきPUNK」
おお!ことばの意味はわからんが、とにかくすごいテーマです。
ただ、実際にプロダクトをご覧いただければ、みなさんにもご理解いただけるかと。
そんな竹内木材株式会社が手がける〈テイク・プロダクト〉のポップアップを、10月28日(金)〜11月6日(日)の期間で初開催します。
木製のカッティングボードやアクセサリーといった材木店らしいプロダクトから、年代物のミリタリーやワークウェアをハンドプリントやパッチワークでリメイクした一点モノの洋服などが店頭にならびます。
反骨心あふれる個性ゆたかなプロダクト
80年代アメリカ軍のジャケットをベースに、ミリタリーやワーク系のあざやかな色のパーツを幾何学的に配置。同じパターンのない完璧な一点モノ。
ドッキングジャケット ¥33,000円
米軍M-65フィールドジャケット用のライナーを解体してシャツ生地を移植。土臭いカーキのキルトと上質なシャツ生地のコントラストがおもしろい。
キルティングライナージャケット ¥19,800
古くから実際に使用されている法被から型紙をおこし、50年代のチェコ軍のテント生地で製作。背面には江戸時代より伝わる反骨精神を象徴した「破れ格子」を独自アレンジした柄をプリント。
法被ジャケット ¥38,500
40〜50年代のアメリカのAutograph jacketをイメージソースに製作。ハンドペイント、シルクスクリーン、ステンシルなど数種類でペイントした一点モノ。オリジナルロゼット(バッジ)付き。
メモリアルJKT ¥41,800
ポーランド軍、チェコ軍、ルーマニア軍など、ヴィンテージのミリタリーテントを使用した2ndタイプのジャケット。50年代のL社製からパターンをおこして製作。
2nd Type JKT(Tent shell)¥63,800
60年代のスウェーデン軍モーターサイクルジャケットから忠実にパターンをおこし、某メゾンで使われている品質のシャツ素材で仕立てたオリジナルシャツジャケット。
モーターサイクルシャツジャケット ¥38,500
40年近く前に切り出されたヴィンテージのオレゴンパイン材を使用したカッティングボード。職人が年輪や節を見ながら造形してあるため、すべて微妙に形のちがう一点モノ。
カッティングボード(CURVE)¥ 7,700
世界各国の民族文化で「魔除け」や「お守り」的な意味合いで使われている三角形を、無地素材のマトリョーシカにマットな質感でペイント。オブジェとしてはもちろん、小物いれやプレゼントにも◎
マトリョーシカ ¥6,600
ケヤキを使用したTake Productオリジナル拍子木。フェスやライブ、火災予防の夜回り用に。アクセサリーとして個性を演出するのも◎特製木箱付き。
HYOUSHIGI ¥33,000
群馬県のふるさと伝統工芸品に指定されている「利根沼田の座敷箒」を、Take Productオリジナルの配色で特別に製作した小箒。製作は御年95歳になる職人の関直太氏。
小平型3つ玉箒(Take Product ×利根沼田の座敷箒)¥3,300
無垢の杉材を使用した木箱の3色セット。 木の有機な雰囲気に、蛍光系のケミカルな差し色が部屋のアクセントに。底面にはスタッキングしやすい加工済み。
BOX(Neon)¥7,700
MDF素材で作成されたクロシェット。Take Productなりのユーモアを注入したアイテム。キーネックとして使うのはもちろん、そのままネックレスとしてコーディネートも可。
クロシェット(3種)¥6,600
異色の経歴をもつディレクター
独創的で反骨心あふれるモノを世に送りだす〈テイク・プロダクト〉ですが、いったいどんな人がつくっているのか木、もとい気になりませんか?
〈テイク・プロダクト〉のディレクターをつとめるのは、ドメスティックブランドや有名セレクトショップで長年デザイナーとして活躍された竹内利充氏です。
その後、家業を継ぐために長野県に拠点を移し、アパレルデザイナーからインテリアデザイナー・建築士に転身された異色の経歴の持ち主。
ファッションやカルチャーへの造詣が深く、人気のライフスタイルWebマガジン「フイナム(HOUYHNHNM)」でブログ連載されておりますので、ご存知のかたも多いかもしれません。
このブログの内容がとてもおもしろく、ハイブランドから某ファッションセンターの洋服、世界各国の民芸品、アート、音楽、プロレスまで、現役時代のイチローもおどろきのHENTAI的な守備範囲。
豊富な経験によって培われた審美眼と、そこから選ばれたモノへの偏愛を、思わず笑ってしまうユーモアたっぷりの文体で読ませてくれます。
余談ですが、過去のブログで私ハラダのことをご紹介いただいたことも(感謝)
ちなみに、自分が好きな記事は「北海道民芸の父」と「デザインという事」の2本。
竹内氏のブログをまだ読んだことがないというかたは、ぜひイベントの前に読んでみてください。ばかうけすること間違いなしですから。
ディレクターの竹内利充氏。
最近の閉塞感ただよう世の中の雰囲気に、すこしうんざりしていました。
そんな閉塞感を打開するべく、挑戦的なイベントを開催したいと企画したのが今回の〈テイク・プロダクト〉のポップアップです。
ちまたにはありふれたモノばかりがあふれていますが、たまには気概のあるプロダクトにふれて、退屈な日常から抜け出してみませんか。
(ハラダ)
INFORMATION
Take Product Pop-up
日程:2022年10月28日(金)〜11月6日(日)
時間:12:00~20:00
定休:火曜・水曜(祝日は営業)
場所:struct
住所:大阪府大阪市西区京町堀2-3-4 サンヤマトビル1F
※11月5日(土)6日(日)は、ディレクターの竹内氏が在店